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京セラ株式会社

執行役員 研究開発本部長

仲川 彰一様

エンドユーザーのニーズを見つけることが課題だった

はじめに、仲川さんの業務内容とWemakeの利用内容を教えてください。

京セラグループでは、素材から部品、デバイス、機器、さらにはサービスやネットワーク事業にいたるまで、多岐にわたる事業をグローバルに展開しています。今まで、私は主に、材料・デバイスの研究開発に関わってきましたが、今年の4月より、研究開発本部全体を担当することになりました。その中で、3軸水晶ジャイロセンサー、低コストな有機発光デバイス(LEC)という、2つの技術における市場ニーズ探索、活用アイデア探索においてWemakeを利用しました。

業務においての課題やWemakeを利用しようと思った理由は何だったのでしょうか。

私の所属する部署では、当社がコアとする送電、発電、小売のインフラ事業以外の新たな事業を考える必要がありました。しかし、ニーズの多様化、多様なライフスタイル、技術の複雑化が進む中で、さまざまな可能性を捉えた新規事業を、社内に閉じた形で考えるには限界があると考えていました。
そんな時に、異業種・異分野かつ多様なスキルを持つ人々が参加しているWemakeに可能性を感じました。Wemakeを利用することで「より網羅的に当社は何をするべきなのかを発見し、足りない技術を習得していこう」と考えたのです。

エンドユーザー視点が養われ、より客観的に物事を捉えられるように。ニーズ探索の時間も半年短縮

実際にWemakeを利用してみていかがでしたか。

自部門では気づけないような医療業界のニーズをもとにした企画他、事業化検討につながった提案を得られたので、大変満足しています。
さらに社員にも変化がありました。これまでのように自分たちの視点で技術を見るのではなく、社外の人からの意見を得ることで、エンドユーザー視点が養われ、より客観的に物事を捉えられるようになりました。会議や技術開発の中で、やってみてわかることの学びが活かされていると感じます。

今回は2つの技術とも、およそ300ほどの提案が集まりましたが、いかがでしたか。

医療、スポーツ、インテリア、自動車等、あらゆる業界や切り口からの視点が得られました。こんなに様々な人の意見を一度に聴くことは自社内ではできないですし、幅を持ってアイデアを見据えることができました。社内にはない視点が得られたので、社員教育の場としても優れていたと感じます。
普段は技術や製品が完成しないと表に出せませんが、プロトタイピングまで短期間で行うプロセスや、普段繋がりのない人たちとの共創で、異文化に触れることも刺激となりました。

費用対効果はどのように感じましたか。

費用対効果は良いと思います。メンターは慣れない点もあり大変だと思いますが、技術の事業化の過程で必要になることをしているので問題ではないと考えています。無形の体験や経験に対してこそお金を払う時代なので、その大変さや賞金などのコストをかけることにも納得できました。

社内で検討するのと比較して、具体的にニーズ探索がどのくらい期間が短くなったなどありますか。

ニーズ探索の時間は少なくとも半年は短くなったと思います。半年間で展示会出展などのお金や時間を割いていた可能性があることを考えると、コスト削減効果は大きいですね。しかも展示会では具体的なニーズやアプリケーションを提示してもらえるわけではないので、Wemakeで企画まで出来ることを考えると、費用対効果が高いのではないかと思います。Wemakeがなければ、半年経った今でもニーズが探索できていたか分からないので、とても感謝しています。

逆に、Wemakeを導入するにあたって、不安要素はありましたか。

利用前はどの程度の提案が集まるのかわからないという不安はありました。なので、最初の一歩をサポートしてくれるような仕組みがあるといいのではないかと思います。今回は技術についての知見がない方でもわかりやすく伝わるような工夫をしてくれたり、私たちが納得するまで「期待する提案」を言語化してくださりました。このようにサポートしていただき、納得した形でプロジェクトを開始できたのは、とてもよかったです。

技術のニーズ探索にまた使いたい

Wemakeを技術開発の部署で再度利用するとしたら、どのような場面での活用を想定されますか。

世の中にない新しい技術の開発時や、開発済みだけど自社内で使えていない技術の活用方法を見つける用途で、またWemakeを利用したいと思います。